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MEDTEC 医療機器誌 2017 年春/夏号

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Medtec Medical Device Magazine Japan 2017 年春/夏号 | 45 TECHNOLOGY UPDATE 心血管系の植込み機器で治療を受け ており、MRI検査の必要がある患者にとっ て意義深い新しい研究がNew England Journal of Medicine誌に発表された。こ の研究ではMRI対応となっていないペー スメーカとICDが、特別なプロトコルでは 安全にMRI検査で使用できる可能性が示 された。 スクリプス研究所のRobert J. Russo 医師によると、この結果から心血管系の 植込み機器で治療を受ける多くの患者の リスクが過大視されていることが示唆さ れるという。 「米国で推定200万人、それ以外の世 界でさらに約600万人の患者がMRI非対 応ペースメーカやICDによってMRIが禁 忌となっています」と彼は説明する。「今 回の結果から、標準的な心血管機器を植 込まれた患者の誰もジェネレータの交換 やリードの摘出といったリスクにさらされ るべきではないこと、適切に実施されモ ニターされる非胸部MRI検査について不 正確に認識され過大視されているリスク のためにそれへのアクセスを否定すべき ではないことが示唆されます」。 この研究では、磁場強度 1 . 5テスラ の M R I検 査のリスクを 評価するため に、1 , 2 4 6名の患者の標 準的なペース メーカおよび I C Dの性能が検証され た。1,500回以上のMRI検査が同一のプ ロトコルで実施された。患者は、MRI検 査の前に可能なら機器を非ペーシング モードに設定して非侵襲の検査を受け た。MRI検査の後に機器は元の設定に戻 され、正常に動作するかが確認された。 全1,246名の患者の検査で、MRI検査 中に機器が故障した患者はいなかった。 危険な心調律障害をきたした患者もいな かった。6名の患者で心房細動あるいは 心房粗動が報告されたが、どの患者も比 較的短時間で自然に終息した。また、1名 の患者でMRI検査後のジェネレータ交換 が必要になったが、これは検査前にショッ ク機能が残されていたためだという。 Russo氏によると今回の研究は2004 年、ICDを植込まれた50歳の患者が神経 系の疾患が疑われ、脳のMRI検査が必 要になったことが出発点になっていると いう。この患者はICDのためにMRIがで きないとされたが、その後2001年以降に 製造されたジェネレータの安全性に関す る新情報が出た。Russo氏と彼の同僚た ちは新しいプロトコルでMRI検査を行う ことを決めた。これがきっかけとなり彼ら は、MRI検査に適切にプログラムされた 植込み機器で治療を受ける患者の有害 事象の発生率を調べる研究に着手した。 包括的な研究によって一貫性のある結 果が出たことで、次の疑問は、これらの植 込み機器がMRIと安全に使用することが できるとなればペースメーカやICDの業 界にどのような影響があるかという点に なる。 ボストン・サイエンティフィックの Kenneth Stein氏はこの研究結果は機器 メーカーにとって明るいニュースだという。 「これらの知見は、MRIと医療機器に 対しての、またMRI環境下の危険を軽減 するために使用できる技術的向上とプロ トコルについての私たちの理解の進歩 を裏付けるものです」とStein氏。「今回 のMagnaSafe研究の共同スポンサーと して、私たちは研究成果の成功をうれし く思います。またこの論文を前進させた 研究者たちの努力を祝福したいと思いま す」。 Stein氏は、ボストン・サイエンティフィッ クは革新的な心血管系植込み機器の開 発・製造メーカーとして機器のあらゆるリ スクを慎重に調査しているが、今回の結 果は現行の規制やガイドラインを変える 可能性があると付け加えている。 「これらの発見は現在MRIの使用が認 められていない古い機器で治療している 多くの患者にとって心強いものです」と彼 はいう。「今回の結果は非常に特別なプロ トコルが実施される場合だけに適用とな ることは強調しなければなりませんが、こ のようなデータをもとに規制当局や保険 者が現状のガイドラインの変更を検討す る可能性があると思います。ボストン・サ イエンティフィックとしては、当社の現状 および将来の心調律管理(CRM)機器の 大多数について条件付きMRI対応とのラ ベリングを得ることを目指していきます。 このような発見はこのアプローチに対す る私たちの自信を強めるものです」。 研究チームのリーダーとしてRusso氏 は、今回の発見が、従来型の植込み機器 で治療を受けており、他の診断や治療で MRIを必要とする患者に希望を与えるも のであることに同意している。研究チーム は最新の研究情報をすべての関係者が利 用できるようにしようと努力している。 「私たちは情報を要 求したすべての 機器メーカーに研究結果を共有しました が、ペースメーカ業界が何を計画してい るかはわかりません」と彼はいう。「条件 付きMRI対応というFDAのラベリングは 興味深く、変化が大きいプロセスです。最 新のプロセスでは動物やヒトでのテスト を必要としない、コンピューターによるモ デリングが重視されています。私は、FDA が、いくつかの評価が確立されたジェネ レータやリードの組み合わせに対して、条 件付きMRI対応のラベリングを遡及的に 与えるために、今回のデータを利用して ほしいと望んでいます」。 Russo氏は、研究チームは臨床的に胸 部のMRI検査が適応となる患者へのリス ペースメーカとICDをMRI対応にする新しい方法 MRI対応ではない標準的なペースメーカや植込み型除細動器(ICD)で治療を受ける患者が特別なプロトコルに沿って安全にMRI検 査を受けられる方法が研究されている。 By:Kristopher Sturgis(編集部注:MD+DI Online 2017年3月8日初出)

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