JMD&MT MEDTEC医療機器誌

MEDTEC 医療機器誌 2017 年春/夏号

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16 | 2017 年春/夏号 Medtec医療機器 medtecjapan.com 特集記事 FEATURE 特集記事 ベルギーで 1 9 9 0年に設 立され たマテリアライズ(本社:ベルギー・ ルーベン市)は積 層造形( a d d i t i v e manufacturing:AM)のパイオニアとして モノづくりや医療に革新をもたらすサービ スを提供している。 同社は設立当初からCTやMRIなど医 用画像の3D活用を主とする医学知識・ 技術(medical expertise)との連携と 医療への貢献を事業の柱の1つとしてお り、3Dプリンティング、エンジニアリング、 ソフトウェア開発というコアコンピテンシー をこの分野に注いできた。この姿勢が同 社を非常にユニークな存在にしている。 医療への応用として同社が取り組んで いるのは以下の2つの面からだ。 設計・製造者向けサービス まず、医療 機 器メーカーや研究者な どエンジニア向けに、企業自ら大規模な 調査や分析を行わずとも、患者の統計 データに基づいた医療機器の設計を可 能にするソフトウェアやサービスを提供 している。近年では、同社のソフトウェア Materialise Mimics ®イノベーションス イートによる、ある特定の集団(国民、民 族など)のCTやMRI等の3D画像デー タを収集し、統計データの平均値やサイ ズ分布の解析(population analysis) データを提供して いる (Materialise ADaM)。 これにより、医療機器メ ーカーは特定の集団ごと に適した形状・寸法のイ ンプラントを提供するこ とが可能となり、例えば インプラントの種類を少 なくして効率的な製造が できるメリットがあると期 待されている。 また、同社のソフトウェ アと3Dプリンティングサ ービスを一般的な 医学 研究や研究開発にも応 用できる。Materialise Mimics ®イノベーション スイートでは、CTやMRI などの画像データを患者固有の3Dモデ ルに変換できる。得られたメッシュモデル にCT値依存の材料特性をメッシュ毎に 付加することで、患者固有の有限要素解 析(FEA)のアプリケーションに使用でき る。これにより医療機器と体内組織に生じ る相互作用についてシミュレーションを行 い、機器の設計に役立てることができる。 さらに、大動脈解離や動脈瘤といった 疾患を3Dプリンティングでモデル作製( 図1)し、製品の試作や検証を行うことが できる。同社では顧客の用途や材料の要 望をヒアリングし最善のソリューションを 提示することを心掛けており、同社のソフ トウェアと3Dプリンティングサービスを、 医療機器メーカーを含め生体エンジニア にとって、多用途のツールキットとしてツ 用してほしいと考えている。 病院・医療従事者向けサービス 同社では、病院や医師向けにもソフトウ ェアと3Dプリンティングサービスを提供し ている。医師向けに機能を絞り、医用画像 とのリンクを容易にするなど医療用途で の操作性を考慮したMaterialise Mimics 可能性広がる3Dプリンティングの 医療応用 少量多品種という医療機器の特徴や、患者個人に合わせた医療 (テーラーメード医療)が求められているという背景から、 3Dプリンティングの医療応用に期待が集まっている。 Expanding Possibilities of Application of 3D Printing in Medtech Fields By:MEDTEC Japan 編集部 図1 成形など他の製造法では難しい血管内疾患モデルのサンプル

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