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MEDTEC 医療機器誌 2014 年秋/冬号

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36 | 2014 年秋/冬号 MEDTEC医療機器 medtecjapan.com TECHNOLOGY UPDATE 特集記事 最新技術情報 がん検出に大躍進をもたらす 可能性を秘めたナノチップ Institute of Photonic Sciences(ICFO) の国際研究グループが、臨床的に発見さ れる前にガンを検出できる可能性のある 「金を混入した」ラボ・オン・チップを開発 した。 癌の診断と管理の最も困難な要素の1 つとして、ガンの検出と診断は腫瘍がす でに確立されたときでないと確定できな いため、結果的に多くのガンがすでに転 移する機会を得ているということがある。 無症状の段階で癌性増殖の存在を検 出することができれば、有効な癌治療の 可能性が大幅に高まる。 これを念頭に、ICFOの科学者たちは 微小設計、ナノ流体移動、プラズモニック 反応を利用して、できる限り早期段階で ガンを検出するためのナノデバイスを作 成した。 この微小なチップは、血中の特定のガ ンマーカーを引き付ける抗体マ ーカーであらかじめプログラム された金のナノ粒子をベースと して作用する。 粒子がチップ内の微小なチャ ネル内に分散され、デバイスに 血液試料が注入されると、流体 がチャネルを循環し、抗体と相 互作用する。ガンマーカーが血 中に存在する場合、「プラズモ ン共鳴」の化学反応が起こり、 ナノチップ内で変化を引き起こす。 これらの変化の大きさは試料中のマー カーの存在に直接比例し、ガン細胞のリ スクや存在を正確に示すことができると いう。本デバイスのサイズは、わずか約 20mmのため、完全に携帯可能である。 科学者らは、本デバイスの信頼性、感 度、そして低コストの潜在性が早期のガ ン検出に大きな影響を与える可能性があ ると自信を持つ。しかし、これが「腫瘍に なる」段階での可能な限り最も早期の検 出であるという事実のほうが、より大きな 影響力があるかもしれない。ガンとの厳 しい戦いの中で医療技術コミュニティが 探し続けてきた早期診断の突破口となる 可能性に期待がかかる。 水で戻せる乾燥ゲル電極 東北大学の研究者らが、乾燥した状態 で保存し、水分を吸わせて(水で戻して) 使用できる、生体に安全な有機物の電極 を開発した。伸び縮みしても断線しない 導電性のウレタンゴムを作製し、これを、 変形に強いハイドロゲル(ゼリー)の表面 に接合する技術を開発したことにより、乾 燥と水戻しで体積が変化しても壊れず、 高圧水蒸気による滅菌消毒も可能な、安 全・衛生的で「丈夫な」ゲル電極が実現。 本ゲル電極は70%以上が水分であるた め生体にしっとりと馴染み、神経や筋肉 の活動計測、および通電治療などに有効 という。 また、体内埋め込みによる脳・神経機 能の補助などにも適しているという。 本研究は 同大学 院 工学研究 科の 西 澤松彦 教授の研究グループによる 成 果で、地 域イノベーション戦 略 支 援プログラム「 知と医療 機 器 創生 宮 城 県エリア」の 一環で あり、成 果の 一 部は201 4年 6月10日にドイツ 科学 誌 「Advanced Healthcare Materials」 (オンライン版)に掲載された。 Nanochip Could Be a Huge Leap Forward in Cancer Detection

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