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MEDTEC 医療機器誌 2014 年秋/冬号

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26 | 2014 年秋/冬号 MEDTEC医療機器 medtecjapan.com NEWS MEDTECイノベーション各賞の受賞製品 第3回「MEDTECイノベーション大賞」 をみごとに受賞したのが、株式会社クロ スエフェクトが開発した「超軟質心臓シミ ュレーター」だ。 本製品は、3Dプリンターを使用して心 臓手術のシミュレーションに使う樹脂製の 立体模型。 患者ごとのコンピューター断層撮影装 置(CT)画像データをもとに作る心臓模 型は、表面の血管や心室・心房など内部 の構造も本物に酷似しているため、術前 のシミュレーションや若手医師の執刀訓 練などの用途に適している。 特に心臓の表面だけではなく、内腔に 至る患部まで精密に再現されているのが 特徴だ。 同社は従来、自動車や建築、家電など の分野に向けた形状確認サンプル・機械 部品サンプルの作成に利用してきたが、 その真空注型技術(特許取得)を医療分 野に応用することに成功。 真空注型は、真空に近い状態の槽の中 で型に樹脂を流し込み樹脂製品を複製す る成型加工方法。国立循環器病研究セン ターの協力を得ながら同シミュレーター の開発を進めたという。 フル・オーダーメイド精密心臓シミュレ ーターにより、若手執刀医の訓練・教材と しての利用だけでなく、患者個体ごとの CTスキャンデータを用いたフル・オーダー メイド精密心臓シミュレーターにより、精 度の高い術前シミュレーションを短納期 で実現させ、高難易度手術の成功に寄与 している。 本シュミレーター製作の基礎技術は現 在、国内特許第5135492号/PCT国際特 許出願中だ。 心疾患は先天性の臓器異常として最 も高い割合を占め、100人に1人の割合 で発症しているが、疾患内容はバリエー ションに富み、また立体構造が複雑であ り、極めて難易度の高い手術となること から術中死や後遺症が残るケースも少な くないという。 こうした中、小児先天性心疾患の手術 治療を成功させるため、患者の心臓及び 大血管の複雑な立体構造を術前に正確 に把握することが必須である。 そこで、同社の一般産業及び工業系試 作品製作で培った、3Dデータ構築・光造 形・真空注型技術を基盤として、マルチス ライスCT検査で得られた3次元画像デー タからの精密臓器シミュレータの開発に 至った。 昨年度より、国立循環器病研究センタ ーをはじめとする国内医療機関で本格的 な臨床実験をスタートしており、患 者の手術成功率の向上や再手術の 防止などに効果をあげ始めている という。 MEDTECイノベーション大賞の審 査員からは「3次元プリンターの、今 後の医療技術の発展に対する寄与の大 きさは計り知れないものがある。同社は いち早く、軟性樹脂の成型という高難度 の技術を実用化し、手術シミュレーション の分野で大きな実績を示した」点などが 高く評価された。 株式会社クロスエフェクト http://xeffect.com MEDTECイノベーション大賞 を受賞した「超軟質心臓シミュ レーター」

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